ポスター騒動

スペインに着いてからというもの,なかなか落ち着くことができなかった。
昨日ポスターが無事に発表できたと書いたものの,そこにいたるまでは大変だった。


12時間飛行機に乗り,映画を4本も見て,
機内食もわりとおいしいし,快適な旅だわ♪ と思っていたのは束の間。
バルセロナに着くと,荷物が一つ届かない。
ポスターの筒・・・。
ポスター発表をしにいくのにポスターがなくなるとは・・・。
私たちの筒は,普通よりちょっと大きかったので
チェックインをしたときに機内持ち込みはできないかもしれない,といわれ
預けてしまったのだ。
ばかだった。持ち込むべきだった。
がっくりとうなだれて,見つかったら送ってもらうよう手続きをする。


不安な気持ちいっぱいでセビリアへ。
スタッフの人に事情を話してA4でプリントアウトさせてもらうことになる。
それからがまた大変。
急遽ホテルでA4用にパワポを作り直したのだが,
スタッフのパソコンでは私の作ったパワポは字がずれまくり。
やり直してもう一度お願いすることになる。
1日がかりでどうにかプリント完了。
これでどうにか発表できそうだ。
せっかく夜なべしてきれいな巨大ポスターを作ったのに…という思いに
折り合いをつけて,発表内容を見直す。


ということで安心して,夜は学会企画のフラメンコ・ショーを少し見て
スペイン語を話せる方にスペイン料理のお店に連れて行っていただく。
とっても素敵なお店で,満足してホテルに戻る。
部屋に入ろうとしたところでホテルの人に声をかけられる。
彼の手には,あの筒が!!!
ポスターが戻ってきた!


発表が終わってからポスターが戻ってきたら悲しいね,と言っていたのだけれど
いざポスターが戻ってくると
この数日の不安&大騒動は何だったのか…と拍子抜けもする。
でもまあ,発表前に戻ってきてよかったよかった。


そして当日。
20人ほどが一つの教室に集まり,置かれたボードにポスターを貼って,
見に来た人と話をする。
なにしろ英語に自信がないので,人が来てほしいような,来てほしくないような。
結局私のところには12,3人の方が聞きに来てくれた。
まあ,どうにかなるものである。
なにしろ3時間という長時間。
途中から教室にほとんど人が来なくなり,発表者でお互いに発表を聞きあい始めた。
いろいろな国に自分と似た関心の人がいると思うとなんか不思議。楽しかった。
これからもっと英語力をつけて,場数を踏んでいきたいものだ。


とにかく発表を無事終えられてほっとして一日が終わったのだった。