「重ね着症候群」

朝から家の用事をいろいろすませて
夕方から,非常勤先が主催の研修会にお手伝いがてら出席。
下っ端として研究室の仕事をいろいろ手伝ってきたので
こういうお手伝いは妙に張り切ってしまう(笑)。


テーマは,「精神科治療学」2004年6号に載っている
「重ね着症候群」(衣笠, 2004)について。
多彩な症状を呈していて様々な精神疾患を疑われるが
背景に高機能型発達障害を認めるというもの。
非常に軽い発達の障害が認められるものがほとんどで
青年期までには発達障害の診断を受けて来なかったというもの。
衝動性の高いケースなどだとBPDが疑われたりして
分析的精神療法を行ってしまうと
却って混乱させたりしてしまうとのこと。
綿密な,生活歴の聴取と心理検査を踏まえて,
多くの場合には薬物療法と支持的療育的治療が有効ということだった。


高機能型発達障害はこのところ随分注目されているように思うけれど
自分のなかではまだごちゃごちゃしているところがあって
今回の話は,頭の中をすっきり分類してもらったような感じ。
発達障害の分類と特徴,
生活歴で押さえるべきポイント,
心理検査の特徴。
これらを通して感じたのは,査定がいかに重要かということ。
そして,自分の仕事の重み。


恥ずかしながら初めて「重ね着症候群」という言葉を耳にしたときは
何か事情やこだわりがあって厚着をしている人?
なんて思ってしまったけれども(苦笑)
今回しっかり勉強できて良かった。