お笑い番組を見て

ときどき見るテレビ番組で,桜塚やっくんという人の芸がいつも楽しみだ。
スケバンになりきって,会場を「スケバン連合集会」に見立て
メンバーが無知だったことをテーマに
聴衆に教育をするという設定。
以前は,例えば交通ルールをテーマにして
ただ教えるだけじゃ面白くないし,所々ぼけるから
今から指名する人は「だじゃれかよ」って突っ込んで など
聴衆を巻き込んで展開していく。
最近は,桃太郎とかの物語ネタになっていて
聴衆を指名して,札を出したのを合図に「効果音」を出させたり
せりふを言わせたりしている。


つい授業での教師と子どものやり取りに見立てて見たくなる。
おそらく彼は聴衆がどんなことを言うかを予想して
展開の仕方をある程度考えているのだろうし
指名した聴衆のreplyを自分の展開に結びつけて笑いを取ったり
大げさに反応して笑いを取ったりしている。
でも時々,予想を超えたreplyもあったりする。
予想を超えたreplyはそれだけで十分笑えてしまうので
ちょっとずるいのだけれども
即興的にそれをうまく取り込んで落としどころを見つけ
自分のストーリーに含め,膨らましていっている。
この即興性によって独特の緊迫感が生まれて
つい見入ってしまう。


お笑いで客をいじるのは反則ともいわれるみたいだけれど
これはこれで,ただいじるだけでない独特の型ができていて面白い。
一度分析してみたいなぁと思ってしまう。
昨日といい今日といいテレビばっかり見てないで仕事をしろ,という感じだけど。