現場人のコトバ・研究者のコトバ


共同研究のミーティング+忘年会。


中学校のある授業実践をまとめているのだが
個々の子どもに合わせた対応が特徴的なので
それを浮かび上がらせたいと思い
「課題をカスタマイズしている」とか言ってみたら
実践者の先生が
「なるほどぉ,その場で教材を生み出しているってことか」という。


ここでボスより「待った」がかかる。
研究者のコトバは実践をある形で切り取ったもの。
優れた実践者のコトバは研究者のコトバを越えている。
だから実践者は研究者のコトバや枠組みに収まってしまわないで欲しいし,
逆に研究者も実践者のコトバに呑み込まれないで欲しいというのだ。
そこで生じたズレが,実践者にとっても研究者にとっても
実践を真に理解する手段になるのだろうと思う。
無自覚に実践者の豊かなコトバを奪ってはいけないな,と。