体験自己と観察自己

ワイナーの「心理療法の諸原則 (上)」をちょこちょこと読み返している。
何度読んでも良いことが書いてあって「そうそう」とうなずきながら読む。
つい最近読んだところで印象に残っているのが体験自己と観察自己。
力動的人格理論の解説の部分で出てきたのだけれど。
体験型の人は自分のしたいようにし,感じたままに感じる人。
観察型の人は自分の行動や考えの意味を神経質に気にする人。
心理療法では患者がこれらのバランスを取れるように援助するのだという。


確かに,病院にやってくる患者さんは,
これらのどちらかに偏った状態になってしまっていて
身動きを取れなくなっていることが多い。
病態水準もこの偏り具合と比例するように思う。
なんか,そういうことを実感した一日。


余談だけれど,友人がイ・ビョンホンにハマっている。
メールアドレスにまで彼の名前を入れている。
どのドラマを見てもどの映画を観てもパーフェクトにかっこよくて,
中毒になってしまったんだそうだ。
かくいう私もPCの壁紙はイ・ビョンホンだったりして人のことは言えないんだけど。
こうやってハマるのはまさに体験自己で感覚に身を任せている状態で
でも一方で「ちょっとやりすぎか」と冷静に見ている観察自己が働いてもいるわけで,
微妙なバランスの中で平静を保って日常生活を送っているのである。
あれ,なんかワイナーさんの解説とはズレてきているか。