1年で学んだこと(臨床編)

昨年度まで通っていた研究会ではいつも
年末になると1年間の研究会での学びを振り返り
学んだことをレポートにして発表させられていた。
そこでは,抽象化した言葉でまとめて分かった気になるのでなく
具体的な自分の体験をもとにまとめることが求められていた。
「臨床はいつも具体的に進めるものですから」と。
ということで今年も自分なりに,
Webに載せて支障のない程度の具体度でまとめてみよう。


1つは,病理についての知識。
「相手に会う際には必ずその方の病理とされているものに関して文献に当たること」
これは臨床の師匠にくどいほど言われていたこと。
今年も精神医学の教科書を片手に
軽度発達障害高次脳機能障害摂食障害人格障害に関する本で知識を補強してきた。
また家族療法,学校ソーシャルワーク,各種グループワークに関する本。
来年はさらに各症例での体験と結びつけて知識を深めたいと思う。
調べるべき事柄,読むべき本・文献はまだまだある。


2つ目は,面接の進め方。
「相手の話をlisteningしなさい」
これもよく言われたことだった。真に相手に沿って聴くこと。
根がせっかちな私は,つい先を急ぎすぎてしまいそうになっては,
「ドウドウ」と自分をなだめてきた。
相手の求めていることを踏まえて面接の場を創っていくというのも
基本的で当たり前のことながら,言うほど簡単ではなかった。
特に家族を含めた面接では,各人の話を聴きながら
しかも全体を見通して方針をたてるという
同時にいろいろなことを考えて判断していかねばならない難しさがあった。
来年は早々に研修会もあるのでこの辺りを学んでいけたらと思う。
今年スキルアップしたことというと,カルテを素早く解読したり
記録を素早く書けるようになったことか。


3つ目は,他職種との関わり。
PSWの方々と共に仕事をさせてもらったり
スーパービジョンに参加をさせてもらって
クライエントの社会とのつながりを再認識した。
また教師の方々と共に仕事をさせてもらう中では
学校内部の文化や教師それぞれの役割を理解しつつ
外から入る者として何ができるのかを考えさせられた。
地域援助活動というものにぐっと近づいた1年だったように思う。
社会の中で心理職としてできることを,
相手に分かる言葉で伝え,協働していくこと。
来年は,今年得たことを踏まえて,より研鑽していきたい。