バフチンを勉強した

まずはワークショップ。
socio-culturalのアプローチをとる著名な先生方が集結して
豪華でとても面白い会だった。
毎度のことながら私は勉強不足で,
バフチンといえば多声性でしょというくらいの認識だったのだけれど
dialogismをめぐるバフチンの思索は当然ながらすごく深い。
(これからもっと勉強します)


対話性の「闘争」をめぐって桑野先生がおっしゃった
「相手を理解するには自分も変えざるを得ない」という言葉が印象的だった。
佐伯先生のコメントで,
ノローグが「同感」して他者と自分を一体化して感情移入するのに対し
ダイアローグは「共感」して,違いを含みつつ共に作業していくのではないかと
いっていたのも印象的だった。
このあたりは,心理臨床での「対話」を考える際にも結びつけられる気がした。


チュートリアルでは実際にバフチンの概念を
研究にどう応用していくのかを知ることができた。
特に学校の授業場面を分析した宮崎先生の研究は,
授業が教師の「モノローグ」にならず
生まれてきた子どもの声がふくらまされていき
創造的な授業になっていく過程が面白かった。
理論的な面と実際のデータとがバランスよく述べられていて
研究のまとめ方としても参考になった。


すごく刺激的な3時間だった。