SC研修へ。

うだるような暑さですが,元気にしています。
久々の更新は,質心と迷いつつ結局選ぶことにした週末のSC研修会について。


事業全体の話から,個別ケースの話まで,
いろいろなレベルの話が入り組んでいたので
消化する意味で,学んだことをメモしておこう。
他の人にとってはいろいろな感じ方があったと思うけれども
あくまでも私が個人的に印象的だったことのみ書いているので,あしからず。


講演では・・・
・物が豊かになり,日本の文化が変容していく中で
 「こころ」のありようも変わってきていること。
・「個人主義で孤立しないには努力と工夫がいる」ということ。
・学校の文化,学級の文化の中で,
 子ども,保護者,教師,それぞれの関係を配慮した「ことば」を用いること。
少し大きな枠組みから,今の臨床実践を見直せたように思う。


講義やシンポでは・・・
・個別面接において共感的に世界を共にし,体験に寄り添うことの重要性。
・二者関係だけでなく「学校的日常」の中で
 contextを読み取って理論や技法を適用していくこと。
・学校・子ども・保護者の間での通訳的な調整をしていくこと。
・個々の力量を上げると共に組織として力を上げていく必要性。
一つ一つのお話は「確かにそうだ」と思えることばかりだったし
シンポジストが挙げた事例なども「なるほど」と思うものだった。
ただ,なんというか,臨床実践としてこの10年で何がやれて
今後10年何がやれるのか,というところは,はっきりしなかったような気がする。
それはおそらく,地域による差や学校による差が大きくて
SCに求めるものも異なることにも由来しているのかもしれない。
そのあたりをもう少し整理して,
組織としてある程度の方針・方向性が明確化してきたらいいのになーと思ったりした。


分科会では・・・
事例そのものは興味深かったけれども
学校の中で具体的に何ができるのか,ほとんど見えて来ず・・・。
いや1日かけたのだから何か学んだはずだ・・・とノートを見返す。
・非行行為は認めないが,少年の存在そのものは認めるという姿勢。
・非行の背景にどんな理由があるのかを考えること。
・生徒指導の中にSCも入っていくシステム。
・教師の要望の確認。
・虐待においてはまずは安否確認,情報共有。
・関連機関との連携。
うーん・・・そりゃそうだろうという感じで。
深刻なケースも多い問題に対して,
週数時間のSCが具体的に何をどこまでどうやったらいいのか,
具体的な手がかりが欲しいところだった。


以上,いろいろあったわけだけれども
普段,自分がやっていることを改めて客観的に見直す機会になったし
SC全体の問題等々を改めて自分なりに考える機会になったという意味では
良かったと思う。